天声人語（5月8日）-----新大統領

作者：killer231 | 来源：沪江论坛

フランスの内務省は、高級ブティックや画廊が並ぶ一角にある。小さな広場を挟んで、向かいは大統領府のエリゼ宮だ。パリ在勤中は散歩コースだったが、このあたりに来るとテロ警戒の治安要員が増え、なんとなく早足になった。

法国内务省位于高级时装店和画廊林立的街道一角。隔着一个小广场，对面就是总统府爱丽舍宫。这一带处于我在巴黎工作时的散步路线之中，但一来到这附近，多了不少反恐警戒的治安要员，不知不觉脚步也快了起来。

内務省から大統領府までは、正門の直線距離にして約７０メートルある。警官に怪しまれながら歩測したので間違いない。０４年２月、その歩測をもとに、国際面にこう書いた。「そぞろ歩きの観光客でも１分の道のりを、あと３年走り続ける男がいる……ハンガリーの血を引く、ちょっと風変わりな姓を覚えておくのも悪くない」

从内务省到总统府，正门的直线距离是大约70米。我曾经在警官怀疑的目光下步测过所以不会有错。04年2月，我基于此步测，在国际版上如此写道：“在这闲逛的游客也要走一分钟的路程上，有一个男子将在今后走三年……记住这个有着匈牙利血统，稍微有点古怪的姓也不错”

内務大臣として人気を固め、次の大統領候補に浮上していたサルコジ氏のことだ。おとといの決選投票で、彼はとうとう広場を渡りきり、三色旗が翻るアーチに飛び込んだ。

这里说的是作为内务大臣赢得人气，作为下任总统候选人显露头角的萨科奇。在前天的最后一轮选举投票中，他终于穿过广场，杀入三色旗飘扬的拱门。

５５年１月生まれで、安倍晋三首相と同学年になる。新世代らしく、選挙で訴えたのは「過去からの断絶」と「変革」だった。フランス史で断絶、変革といえば、１８世紀末の大革命だろう。

萨科奇出生于55年1月，和安倍晋三首相是同一学年。他属于新生代政治家，在选举中打出的口号是“与过去的决裂”和“变革”。在法国历史上说起决裂、变革，应当是18世纪末的大革命吧。

サルコジ当選が決まると、革命発祥の地でもあるバスチーユ広場では、その剛腕ぶりを嫌う若者たちが警官隊と衝突した。同じ夜、これも革命ゆかりのコンコルド広場は、剛腕による改革に期待する人々で埋まった。

萨科奇当选确定后，对其铁腕政策不满的年青人，在也是革命发祥地的巴士底广场上，与警察发生了冲突。 同一夜，在同样与革命渊源颇深的协和广场，挤满了对萨科奇以铁腕推动改革充满期待的人们。

この国の現実を映す二つの広場から、任期５年は始まる。弱者を断絶の先に取り残さず、変革に包容していけるのか。エリゼ宮から栄光の凱旋門（がいせんもん）までは、シャンゼリゼ通りを１．５キロの道のり。新大統領とフランスを、その緩い上り坂が待つ。

从这两个反映法国现实的广场，萨科奇开始了 5年的任期。他是否能将弱者包容于变革之中而不是将他们抛弃在决裂的彼岸？从爱丽舍宫到光荣的凯旋门是香榭丽舍大道1.5公里的路途。那个缓坡会等待新总统和法兰西。